2015年 映画ベスト5 | 焔と煙霧

2015年 映画ベスト5

もう単なる惰性でこれをつけておきます。

今年も大して映画を見に行ったわけではなく、数えてみたら、全部で27本、うち新作は12本。以下にも1本入れたけど、シネマヴェーラによく行った気もするので、やっぱり古い映画が気軽に見られる環境のある東京は、この点においてはいい。ただ人ごみ嫌いの田舎者として、渋谷に行くのは相変わらずの苦痛だ。

以下順不同

  • コスモス
    これぞ「映画は打ち上げ花火」(by 鈴木則文)! もう1回見たところで、原作を読んだところで、ズラウスキーの映画を理解したことにはならないのだろうし、何かへんなもん見ちゃったなあ、くらいでいい。
  • マッドマックス 怒りのデス・ロード
    サントラのエレニ・カラインドルーだけでこみあげるものがあったが、出てくるキャラクターそれぞれのバックグラウンドに思いをはせるなど、ここまでいろいろと想像力をかきたてられる映画も珍しい。
  • この国の空
    これも想像力の映画。前線だけが戦争ではなくて、こういった生まれてからの人生がつねに戦争とともにあった若い女性の日々が、肉感をともなって(あれをエロスと言ってしまっていいんだと思うが)ていねいに描かれていた。今年は「敗戦」後70年ということで、戦争をめぐるいろいろな映画が公開されたが、塚本晋也の『野火』とともに、この2本がずば抜けていたのでは。
  • 青銅の基督
    予定調和をぶっこわせ!の渋谷実の映画を7月のシネマヴェーラの特集で何本か見たが、転びバテレンの見事なまでの権力への迎合っぷりから、ラストの恍惚はりつけ大スペクタクルに至るまで、こんな流れもありなのかと目を疑った。『大根と人参』のお笑い笠智衆もよかったよ!
  • 神々のたそがれ
    別稿で書いたが、これこそ映画をみた!という体験。DVDを買ってもいいが、これは映画館で見ないと意味がない。

劇場以外からなら、先日飛行機の中で見た『Bajrangi Bhaijaan』というインド映画は、国境をこえて迷子を送り届けるというごくごくシンプルな話の中に、インドとパキスタンの間の不和を民間レベルですこしでもやわらげようという意図があって久々にウルっとしたし、あとチェコのヤン・ニェメツの1966年の映画『A Report on the Party and the Guests』は、辺見庸も先日の横浜の講演会でひとつのキーワードとして挙げていた、「Conformism」をめぐるストーリーで、見ていて当時のチェコスロバキアの全体主義批判がすっぽりとあてはまってしまう今のニッポンの現状について、翻ってあらためて異常だとおもわざるをえなかった。

以上、来年は経済的にきつそうなので、あまり映画は見に行けないだろうなあ……。ああ。図書館に残ってるVHSをあさることとします。

29. December 2015 by sats
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