Zay interview in Maximum Rocknroll #416

Zay is a new (not too new anymore?!) band from Mie and I interviewed them for a Japanese-language zine El Zine the issue of 26 which was published in July 2017 and now an English version of this interview is in the Maximum Rocknroll issue 416.
mrr416

EL ZINE vol.26に載ったZAYのインタビューを英訳し、マキシマムロックンロールの416号に掲載してもらいました。内容は同じものです(が、今回も部分的に削除されてるなあ。Instinct of Survivalとのツアーのところとか丸ごとカット。カットするときは事前に教えてねって言ったのに、連絡は相変わらずナシ。まあ完成の連絡来て見本誌もらうまでに40日かかるようなアンオーガナイズドっぷりなので、仕方ないんでしょう)。
これまで「ほしい」と連絡をもらったことはないので、まあもうMRRの紙版なんて、重くてかさばるだけで、あまり需要はないのかもしれませんが(何回も書いてるが、昔と比べたら内容も薄いし読みごたえは全然ないし、デモしか出してないような誰も知らないバンドが表紙になるようなこともあるそうだし、そもそも読者層が、例えば15年前とは変わった気もするし)、数冊手元にあるので、ほしい方は400円(昔名古屋のAnswerで買ってたときの値段!)+送料で購入いただけますので、メール下さい: nakanakananke@gmail.com

このライブの雰囲気楽しそう:

11. January 2018 by sats
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2017年、印象に残った本、音源

2017年に読んだ本の中から、印象に残ったものを。
感想も適当で、ちゃんと本を読んでいないことがバレるので恥ずかしい限りですが、まあ実際に読んでいるのは私自身なので、仕方なし。
振り返るとオムニバスや作家の短編集ばかり読んでいたので(1冊を腰をすえて読もう、という気があまりなかったんだろう)、そういうのは省いた(「心中小説名作選(集英社文庫)」なんて結構面白かったんだけどな)。
新刊をちゃんと追いかけていないが、なるべく2017年に近いもので…。以下、読んだ順で。

  • タイム・スリップの断崖で/絓秀実 (書肆 子午線 2016年)
    ちょうど自分が大学を卒業して、バンドをやりながら野宿労働者の運動に関わったりし始めた2004年から、「リベラル」が今上天皇を「民主主義」の最終防波堤として持ち上げるという、もう何だかわけがわからない状態になってしまった2016年までの絓氏の時評集。その時々で、ああこのとき自分は何をやっていたんだろう、と思い返しながら読んだが、結局どの時代も何もしていなかったんだなあ…。
    レベッカ・ソルニットと社稷を同列に置いてあったのは、akにそっと教えといた。
  • むずかしい年ごろ/アンナ・スタロビネツ 沼野恭子訳(河出書房 2016年)
    ボディスナッチャーとしての蟻。人称を変えることで侵食の程度が表されていて、おまけに字面にもアリさんマークが出てきて、ここ最近では「最悪」の読後感だった。ぞぞけが立つ、というのは名古屋弁だろうが、まさにそんな感じ。他の作品も強迫神経症的で、再読はためらわれる。
  • 眼の奥の森/目取真俊(影書房 2009年)
    沖縄と国家/辺見庸、目取真俊(角川新書 2017年)
    去年『ハクソー・リッジ』を見たとき、メル・ギブソンはこの小説を真面目に映画にしてみなさい、とでも言いたくなったのが正直な感想。太平洋戦争後期、沖縄での米兵によるレイプ事件が、現代のいじめにまで連環していく。辺見庸との対談は、恐らく今最も信頼に値する、現存する作家の2人によるもので、「腹をくくれ」と叱咤されているよう。

    「大衆とか、民衆とか、人民大衆ってのは、きわめてあやしいものだという思い込みがあってさ。だからそういう環境のなかで目取真さんの話をきいていると、清新なものがあるんだ。『最低の方法だけが有効なのだ』という最悪のテーゼを、あえて受容しますっていうのかね」(「沖縄と国家」P.87)

  • 戦争の法/佐藤亜紀(新潮文庫)
    近いバンドで例えると、DISTURDみたいな硬質で乾いた小説。『スウィングしなけりゃ意味がない』も読まないと。
  • MDC: Memoir from a Damaged Civilization: Stories of Punk, Fear, and Redemption/Dave Dictor (Manic D Press 2016年)
    先日出たEL ZINE vol.28にレビューを書いたが(近々ここにも載せよう)、これは本当に面白いエピソードの連続で、まあ知ってる話というのもあるし、何より自分がずっと関わってきたことの大元の話になるわけで、わりと早く読めた。やはりオリジナルの人、特に最初からパンクの政治性をブレることなくずーっと維持してきた人の経験や言葉というのは、その重みが全然違う場合が多いので、こういう本は引き続き読みたい。

そういえば「タイム・スリップの断崖で」と言えば、発行元の書肆 子午線の雑誌「子午線 Vol.4(2016年)」に、故安川奈緒氏の詩篇が載っていて、思わずビビった。別にファンだったとかではないのだが、2012年9月にパリにいたときに、オペラのブックオフに行って何となく本を見ていたら、「映画芸術」や「現代詩手帖」などが何冊かあって、おっ、と思って中をペラペラめくっていると、どうやらそれらは寄稿していた安川氏への献本だったようで、中には手紙が入っているものすらあった。亡くなってすぐだったので、タイミング的に売りに出されたのだろうと。偶然にせよそれを手に取ってしまったときは、何とも言えぬ気持ちになった。この詩篇を読んで、そのことを思い出した。

さて、今年は何を読もうか。ロシア革命100周年ということで買った本もまだ全然読めてないので、まずそのあたりから消化していかないと、知らぬ間に110周年とかになってそうだ。


ついでによく聞いた音源も(これも2017年リリースに限らず…)。

  • assembrage/A Curtain Call of an Aeon CD (Guerrilla Records)
    インタビュー用に少し早く聞かせてもらえたので、以降文字通りずっと聞いていた。最早名盤!
  • ZAY/Cry for the Moon CD (Zay-Nin Records)
    これもミックス前から聞かせてもらってたが、自分が昔使ってた古いMarshallのヘッドを貸したら、とんでもない音になっていたので、いやはや宝の持ち腐れとは正にこのことだなと。今後の活動も楽しみなバンドです。
  • VA/The Portland Edition LP (American Leather Records)
    流行? 糞食らえ、というJerry A.のアティチュードだろうが、ポートランドに長く住んで、その土地の変遷を目の当たりにしてきた人物がまとめたような内容なのはさすが。マスタリングはこれも例のブラッド氏なのね。
  • Insect Ark/Portal/Well CD (Autumnsongs Records)
    この人が前にやってたBee and Flowerが好きでよく聞いてたけど、あの艶っぽい声を封印したインストバンド。割と読書向けでした。
  • Pink Floyd各種(特に『Meddle』)
    酒飲んだ帰りの混んでる山手線でフルボリュームで聞くと、ピンク・フロイドはとても心地いいことがわかったのが、2017年の大きな収穫(電車自体の居心地の悪さの程度を下げられる。本当に都内の電車が嫌いで嫌いで…)。

あとG.A.T.E.Sの新譜もよく聞いたし(インタビューしたバンドばかりだな)、ペジャからもらったユーゴスラビア時代のシンセポップ、Romantične BojeのLPや、すげー今更なんだろうが、ドイツのオカルト・デスメタル、Necros Christosもよく聞いた。
ここ数年またレコードを買うようにはなったが、買う量は圧倒的に少ないので、その中で何か面白いものと出会えるといいんだけどな。

11. January 2018 by sats
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20180109 -年末年始&松本編-

今年の年末年始は、相方akは国へ帰っているので私はひとり。久々に田舎でゆっくり過ごした。実家に帰るごとにやっているが、一向にまとまらない置きっぱなしの本やDVD、VHSを整理、ひたすら食べてNetflixを見て(「ボージャック・ホースマン」ようやく見終わった。Season 5が楽しみ)、年末年始も休みのない弟が仕事から帰ってきたら、酒を飲んでレコードを聴いて。ただ地元に遊ぶような友人はいないので(中学の同級から年賀状が来ていたが、「2人目の子ができた」「家を建てた」のダブルパンチで、新年早々いかにも世間一般の「地元らしさ」「36歳らしさ」の脅迫を感じ、ただまあ「真っ当に」生きてりゃそうだよねと再確認し…。彼は恐らくこのブログを見ていないでしょうが、見てたらごきげんよう。年賀状いらないからメールか電話ちょうだいね)、人がほとんどいない柳ヶ瀬の中、ワンコインで頑張っているロイヤル劇場で、高峰秀子が主演の木下恵介の映画『永遠の人』を見たり(なかなかドロドロした映画だった。田村正和がアカになってたよ)、名古屋へ出て昔のバンドメンバーと遊んだり、移転したノーリモースへ行ったり。こう書くとなかなか充実してるみたいだな。

今年は年が明けてから、松本へ行ってしばらく過ごした。松本周辺はいつ行ってもいいところだ。T君がいろんなところへ連れてってくれる。今回連れてってもらった諏訪の「片倉館」、昭和初期のゴシック建築温泉がおもしろくて、内装はあれは何なんだろうか、ギリシャ風とでもいうのか、そして大理石の大浴場の深い浴槽の底には黒い玉砂利が敷いてあって、歩くと気持ちいい。熱めの湯だけど。

あとは松本城の東側へ少し行ったあたりに、古民家古書店や古民家上映施設(?)があって、その古民家古書店・books 電線の鳥というお店は、少し本が置いてある土間から中へ、まるでお家にお邪魔するような感じで居間に入っていくと、なげしの上の棚や足元の小箱に古本が並べてあるというこれまでに見たことのないスタイル! 那覇の麻姑山書房もこんな居住スペース的販売スペースがあったが、こちらはテーブル、座布団もあってさらに「友人の家に遊びに来た」風。こういうやり方もあるんだな。福永武彦の「玩草亭 百花譜」だったと思うが、ケースの中に飾ってあったり、コーヒーやお茶も飲めて、落ち着いた雰囲気のいい場所だった。

その近くに小松方正の生家があったことはツイートしたので省略。

あと、松本に川島芳子記念館があるらしいということで行ってみた「松本市歴史の里」。松本インターからすぐのところにある、長野、松本に関係するものがごった煮的に集められた施設だが、行ったときが嵐みたいなひどい天候だったので早々と退散してしまった。そして昔の建物をそのまま使った施設はとても寒かった。野麦峠を越えた女工たちを思え、と言わんばかりに、その寒さもこの施設の体験の内なのだろう。
施設のメインとなる建物、明治時代の松本地方裁判所がそのまま残っていて、建物内、奥の法廷で当時の裁判の様子を録音テープで疑似体験できるのだが、再生されるテープの伝える被告の名前は鈴木さんで、検事の言によれば2人くらい人を殺していたので、私は困惑した。

鈴木さんを有罪にしようとする検事

鈴木さんを有罪にしようとする検事


nomugi
あとは先述の野麦峠関連の建築物が移設されたものや、それと比べるとずいぶんと豪華な木下尚江の生家、あと戦後に実際に使用されていた松本少年刑務所の独房なんてのもあった。「独房に入ってみよう」コーナーがあり、外から鍵がかけられるので、二人で行ったら簡単に一人を閉じ込めて帰ってこられる体験型施設だ。川島芳子の記念室(記念館と言うほどの規模ではなかった)は写真や新聞の切り抜きなどの資料が展示してあるだけだが、その隣の廊下にひっそりとシベリア抑留関連の展示があって、抑留時に実際に使われていた道具類やペラペラの防寒具など、こちらの方が真に迫るものがあった。中でも吉田勇という抑留者の描いた「戦友の葬式」という1枚の絵が見もの。この動画の方のようだ:

松本の夜は毎度のごとく、Cさんのところですしを頂いて、夜遅くまでダラダラといろんな話をしたのでした。

例年、年末年始は浮かれるよりも、ああまた別の1年がやってくるんだと気怠くなる方だが、今年は友人たちのおかげもあり、あまりそういう気分にはならずに済んだ。テレビやネットを見れば、相変わらずどうしようもないニュースや情報ばかり入ってきて気が滅入るが、正月が明けたら会社に行かなければならない、という圧迫感が今年はないからかもしれない。ちょっと先まで仕事がない、という別の切迫感はあるんだが…。

09. January 2018 by sats
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2017年 映画ベスト

さて、今年ももう終わりなので、毎度のごとくこれを一応書いておこうかと。
今年もそんなに劇場で映画を見たわけではないので、去年書いたようにもうこんなことはやめてしまってもいいのだろうが、まあ惰性とメモ代わりに書いておきます。
今年は劇場で見たのが31本、内新作は16本。去年よりは増えたがそれでも一時期よりは少ないなあ。
以下順不同です。

  • ゲット・アウト(2017年 アメリカ/ジョーダン・ピール)
    これは今年ずばぬけて良かった。監督はコメディアン出身だそうで、役者の細かい仕草などが、「リベラル」な人たちですら(というか「リベラル」だから、という意味なのかもしれないが)心の底に持っているレイシズムをあぶり出すのに一役買ってて素晴らしかった。主役がラストで捕まるというオリジナルのエンディング版も見てみたいが、あまりにバッドすぎる。
  • ELLE エル(2016年 フランス/ポール・ヴァーホーヴェン)
    イザベル・ユペールはもちろんだが、他の登場人物もかなりハチャメチャで、あんな内容なのに見終わって爽快感すら感じさせるのは、さすが巨匠バーホーベン、恐れ入りました。
  • フリー・ファイヤー(2016年 アメリカ/ベン・ウィートリー)
    銃で撃たれても、そんな簡単に人は死なないらしい。去年の『ハイ・ライズ』、その前の”A Field in England”みたいなサイケなひねりはなく、この監督は分かりやすい活劇を撮った方がいいのかもしれない。
  • 予兆 散歩する侵略者 劇場版 (2017年 黒沢清)
    『カリスマ』や『回路』から『叫』くらいの黒沢清作品の延長みたいな画面の暗さ、禍々しさが、本編『散歩する侵略者』より明らかに不穏だった(もちろんあっちはあっちで良かったけど)。東出が言いました、「死はいつだって隣にある。これは運命だ。受け入れろ」と。TV版でちゃんと見たかったな。
  • 従軍慰安婦 (1974年 鷹森立一)
    1本だけ旧作。これは見れてよかった。なぜかクライテリオンからは出てる鈴木清順の『春婦伝』もそうだが、日本盤DVDを早く出すべきでしょう。

あとは『ムーンライト』はアカデミー賞を取ってなかったら恐らく公開されてなかったんでしょうが、映像もストーリーも美しい映画。韓国映画の『哭声』は、前にも書いたが色々考えた結果、韓国の田舎&土着文化礼賛の子供だましに遭ったような映画だったという結論になった。『お嬢さん』を見逃したのはどうやらバカでした。旧作だと、ようやく見れた『牯嶺街少年殺人事件』や、ヤン・ニェメツの『夜のダイヤモンド』は、前情報通り、さっさと見ておかないといけない映画だった。こういうのを逃すと海外盤DVDやBRのひどい英語字幕で見るしかなくなるので、見れるときに見に行くべき。
「町にある最後のレンタルビデオ屋が無くなるまで、ああいうネットのストリーミングサービスは使わない」とは、サンフランシスコの友人の談だが、私はそんなことお構いなしに今年はNetflixをよく見た。2,3年前に見逃していた映画が結構入ってたり(あと今はやたらと東映のヤクザ映画が入ってたり、「トラック野郎」も10作全部入ってる)、あとよく言われるように、ここ最近のアメリカのドラマは映画よりも予算があるからなのか、面白いものが多い。「グッド・プレイス」、「23号室の小悪魔」は腹がよじれるくらい笑ったし、まだ全シーズン見終わっていないが、「ボージャック・ホースマン」もそう、時々死にたくなるくらい救いがないが。他にも見たいけど見れてないのも多数あり。寝る時間を惜しんで見るしかなさそうだ。
海外盤DVDで見たのだと、恐らくフランス社会の「ルール」や階層になじみがなさすぎて(=基本情報の説明が映画内でされないので)日本未公開の、イザベル・アジャーニ主演の2008年の仏映画”Skirt Day”は、ライシテを徹底するアジャーニ先生と悪ガキ生徒たちとの文字通りの「戦い」が、その後の「テロ」をも予見していたり(よくわからないジョーク?もいっぱいあったが…)、akの好きな映画だと見せられた”Station Agent”(2003年 米)は、今や「ゲーム・オブ・スローンズ」で人気者のピーター・ディンクレイジが主役のオフビートコメディで、安易なクライマックス等もなくサラっと見れてよかった。あとは前に書いたが、カナザワ映画祭で字幕をやった作品で『ミュータント・フリークス』は最低で最高。『マッド・ボンバー』も、ラストの肉片から「♪あなただけなの」のエンディングテーマへの流れは、やばいものを見てしまった。
あとこれを書いておこうと思って忘れていたんだった。1963年の川島雄三監督『喜劇 とんかつ一代』で、以下の写真のような自走式レコードプレイヤーが出てきた。あまりにかっこいいのでほしくなったんだが、ネットを探しても、どこにもこんな再生機の情報はない! 情報求む!

この機械が机の上に置いてあるソノシートの上を、クルクルと回るのだ。

このでかいプリンみたいな機械が、机の上に置いてあるソノシートの上をクルクルと回るのだ。

来年は時間がありそうなので、たくさん新作を見たいところ。去年のベストで書いたヨルゴス・ランティモスやミヒャエル・ハネケの新作は、どちらも3月公開だそうで。楽しみ。
読んだ本や聞いた音源は来年書くとします。それでは良いお年を。

30. December 2017 by sats
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EL ZINE vol.28 -assembrage インタビュー/ Dave Dictor (MDC) 自伝レビュー

EL ZINE vol.28は12月22日発売です。

2017年最後のインタビューは、ちょうど今号発売と同じ頃に1stアルバム、” A Curtain Call of an Aeon”を、大阪のナイスガイで私のファスビンダー友達の田口君主宰・Guerrilla Recordsからリリースする、大阪のassembrageです。前号のG.A.T.E.Sとはまったく違った解釈で、メタルとハードコア・パンクを横断する彼らですが、今回発売される1stアルバムは、2014年の12インチ”A Wheel of Wrath”の延長線上にある、スウェディッシュ・デスメタルと日本のハードコアのハイブリッドな楽曲が、そこらのそういったバンド(ってあまりいないか)より段違いに高いクオリティで、特に私は彼らの曲のリフが好きなんですが、相変わらず聞かせる曲ばかり入った素晴らしい作品です。「ブラッケンド」とかいう、よくわからない形容詞が「ハードコア」の前につく昨今ですが、勝手な解釈をさせてもらえば、assembrageはそういったチープな響きの即席サブジャンルを(本人たちはその気がなくても)一掃するようなバンドでしょう。そもそもデスメタルもハードコア・パンクも、音楽的な側面に限らず、真っ黒い部分をそれぞれもとから内包し、そしてその黒さが美しいから魅了されるわけで。
さて、今回のインタビューではそのあたりの曲作りのことも含めて、ギターのKaneuchi氏とドラムのOsamu氏を中心に、バンドのことはもちろん、シーンの世代間の差異や、最近聞いてる地下アイドルまで(笑)、色々聞きました。
アルバムのお供にぜひどうぞ。
新アルバムより↓

あと今号では、今年2月に初来日して感涙もののパフォーマンスをみせてくれた、アメリカン・ハードコアの生き証人・MDCの首謀者、Dave Dictorの自伝 “MDC: Memoir from a Damaged Civilization: Stories of Punk, Fear, and Redemption” (Manic D Press)の書評も書かせてもらいました。この本は、その2月の初来日時の物販で買ったもので(デイヴのサイン入り!)、彼の生い立ちから、80年代初頭のアメリカン・ハードコア黎明期~”Rock Against Reagan”~90年代のSUBMISSIVESなどもはさんでの現在に至るエピソードの連続で、実におもしろい! 今回は、書評というよりもそのエピソードの紹介に始終していますが、レーガン政権やキリスト教、KKKなどのレイシズム批判など、いわゆる「政治的」なアティチュードだけでなく、ハードコア・パンクシーン内の男性主義やセクシズムに対して、一貫して批判的な姿勢をとってきたデイヴ・ディクター氏の行動や書いたものを読んで知ることで、現在に反映できることもきっとあると思います。何てったってMDCは現役バンドで、来年1月~2月にかけて再来日も決まってるから!
MDC Dave Dictor

毎度のことですが、発売後は販売用に数冊在庫があるので、ほしい方は nakanakananke@gmail.com までメールいただければ。600円+送料100円です。


v28
EL ZINE vol.28

●Linnea Olsson
(スウェーデンのメタルパンク・バンドSONIC
RITUALのギタリストにして、一時期はフィンランドのポスト・パンク・バンドBEASTMILK~GRAVE
PLEASURESでも活躍、現在は自身のソロ・プロジェクトMAGGOT HEARTでギター・ヴォーカルを務めるLinnea
Olssonへのインタヴュー)

●Linnea Olsson関連バンド紹介
(Linnea Olssonがこれまでに関わったバンドの紹介テキスト)

●assembrage
(12月にアルバムをリリースする大阪のデスメタリック・ハードコア・バンドassembrageへのインタヴューby 鈴木智士氏)

●908 Japan Tour 2017レポート
(10月にジャパン・ツアーを敢行した、米国デンバーのグラインド・コア・バンド908のメンバーによるツアーの感想)

●THE TITS
(1stシングル「対人嫌悪」をリリースする東京のハードコア・バンドTHE TITS。そのヴォーカルである狂介氏へのインタヴュー)

●Recordshops Recommended Records 2017
(レコード店さんに、2017年にリリースされた音源の中からオススメの作品を5枚挙げてもらいました。参加して頂いたレコード店さんは :
ANSWER(愛知)、BASE(東京)、BOY(東京)、DIGDIG(岡山)、DISK
UNION(関東&大阪)、KNOX(茨城)、MISERY(広島)、NAT(東京)、PUNK AND
DESTROY(大阪)、TIMEBOMB(大阪)、WATERSLIDE(東京))

●45 REVOLUTION
(東京/下北沢のパンク・ショップ45
REVOLUTION。その店員であるエビネ氏(REDNECKS)へのインタヴュー&写真で綴るエビちゃんの一日by
Shogo氏/ALTERNATIVE SOLUTION)

●Mark from Beach Impediment Records & AGGRESSION PACT
(米国リッチモンドのハードコア・レーベル、Beach Impediment Recordsの主宰者にして、ex.WASTED
TIME~現在はBOSTON STRANGLER等のメンバーと共に、AGGRESSION
PACTで活動しているMarkへのインタヴュー。その後半)

●Umea Punk City
(ex.AC4~現ACID BLOODのKarlによる、スウェーデンUmeaの現地情報コラム)

●The History of ABUSO SONORO
(90年代~00年代初頭にかけて活動していたブラジルのクラスト・コア・バンドABUSO SONORO。メンバーだったAngelo
Brunoによるバンドのヒストリー)

●EEL
(米国ピッツバーグのノイズ・コア・バンドEELへのインタヴュー)

●高知ハードコア・シーンTRASH NOISE VIOLENCEレポート
(高知のハードコア・シーン・レポート&高知で活動しているパンク/ハードコア・バンドの紹介by井上氏/K-CLUB/CHAOTIC NOISE)

●ヒサネfrom NONONO
(再結成を果たした茨城の女性ヴォーカル・ハードコア・バンドNONONO。そのギター・ヴォーカルであるヒサネ氏へのインタヴューbyツトム氏/悲観レーベル)

●乳~にゅう~
(東京のイタコ・パンク・バンド「乳~にゅう~」へのインタヴューbyツトム氏/悲観レーベル)

●ハードコア・パンクとポスト・パンクが融合する瞬間の熱量
(ポスト・パンクの発生から、現在のポスト・パンク・リヴァイヴァルに至るまでを綴ったコラムby骸a.k.a. Guy氏/disk shop
Misery/bloodsucker/ORIGIN OF M)

●書評 MDC:Memoir from a Damaged Civilization~
(2017年2月に初来日を果たし、2018年1月には再来日を予定しているMDC。そのヴォーカルであるDave
Dictorの自伝「MDC:Memoir from a Damaged Civilization~」の紹介by 鈴木智士氏)

●LASHING SPEED DEMONS:HUSKER DU
(アメリカン・ハードコア・バンドHUSKER DU の詳細なバイオグラフィーby 大越よしはる氏)

●チャレンジ・インタヴュー
(コンノツヨシ(aka TOFU 666)氏[DESPERDICIO])

12月22日発売予定

12. December 2017 by sats
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