EL ZINE vol.19 「ハードコア・パンク、宗教、個〜Interview with Justin Marler」について | 焔と煙霧

EL ZINE vol.19 「ハードコア・パンク、宗教、個〜Interview with Justin Marler」について

前号に引き続き、今回もEL ZINEに記事を書かせてもらいました。

今回は、ストナーロックの始祖・SLEEPをアルバム1枚で脱退して、キリスト教の東方正教徒となり、7年間の修道院生活を送っていたという人物、ジャスティン・マーラーへのインタビューをもとに、ハードコア・パンクと宗教、そして「個」の関係について考えてみました。今号はメタル・パンク特集ということで、個人的にはSLEEPもある種のメタル・パンクだと思うので(そのへんのことも記事に書きました)、なかなかいいタイミングです(笑)。ご一読いただければ幸いです

さて、ここでは拙稿に関する予備情報として、ジャスティン・マーラーのバンド遍歴について、音源とともに紹介しておきます。
ちなみに今回のインタビューのそもそもの動機ですが、私はマーラーが以前やっていたバンド、THE SABIANSがとても好きで、自分が昔やっていたバンドでも影響を受けたりしながら(音楽は似てませんが)、ずっと聞いてきました。ピンク・フロイドとハードコア・パンクが混ざった、とでもいえばいいのかわかりませんが、憂いと芯の同居したハードロックでまったく飽きません。THE SABIANSを聞くうちに、彼が実は東方正教徒で、修道院生活を送っていたというのをどこかのインタビューで読んで、変わった人だなあ、いつか話を聞いてみたいなあと、興味を持っていました。
今回は、アメリカの友人のつながりで連絡先を教えてもらい、インタビューに至りました。インタビューでは、SLEEP脱退~修道院に入った理由やその生活、彼自身の音楽と哲学に対するおもいなどを聞き、その上で記事としては、相反するパンクと宗教の関係や、アメリカにおけるキリスト教の影響、また宗教やハードコア・パンクのような、いわば「集団的」なものと「個」との関係についてなどを、かんがえてみました。

さて、以下音源。
まず、SLEEP時代。”VOLUME ONE”(1991年)
マーラーはこのアルバムを録音してSLEEPをやめたそうです。

その後、東方正教会の修道士時代の録音(1995年)

これを聞くと、THE SABIANSはこの延長なんだということがよくわかります。

修道院から「娑婆」へ戻ったあとにオークランドでやっていたTHE SABIANSの2ndアルバム(”SHIVER” 2003年)より。

そして現在マーラーがやっているバンド、Quick and the Dead (http://www.hymnsfortheapocalypse.com/)。ポップパンクみたいな音楽で、これまでのバンドを考えるとおどろきます。

先日アルバムが出たそうで、売上をシリアの姉妹教会に寄付するということなので、興味のある方は上記バンドのリンクよりぜひ。

<了>


EL ZINE vol.19

A4/表紙カラー・本文モノクロ/表紙含め全50ページ/定価600円(税込)/10月15日発売予定

[内容]

●メタル・パンク特集:METAL PUNK IS DEAD

・ME SACO UN OJO RECORDSインタヴュー
(前号で特集したパンク・レーベル:LA VIDA ES UN
MUSと同じオフィスをシェアしている、ロンドンのアンダーグラウンド・デス・メタル・レーベル:MSUOのオーナーであるJesusへのインタヴュー
by 大倉 了氏/RECORD BOY)

・ME SACO UN OJO RECORDSディスコグラフィー
(MSUOがリリースした全音源の紹介 by 大倉 了氏/RECORD BOY)

・F.O.A.D. RECORDS
(イタリアのメタル&パンク・レーベル:F.O.A.D.の主宰者にしてグラインド・コア・バンド:CRIPPLE
BASTARDSのVoでもあるGiulioへのインタヴュー)

・M.F.G
(G.A.T.E.S〜METAL PUNK DEATH SQUADのM.F.G/二ツ木正康氏へのインタヴュー)

・メタル・パンク必聴ディスク・ガイド
(M.F.G/二ツ木正康氏による、メタル・パンクの起源から迫るディスク・ガイド)

●MASACRE 68
(伝説の80′sメキシカン・ハードコア・パンク:MASACRE 68のギタリストだったChopisへのインタヴュー)

●FEROCIOUS X
(先頃ディスコグラフィーをリリースした大阪のマンゲル・クラスト・ハードコア・バンド:FEROCIOUS Xへのインタヴュー)

●ハードコア・パンク、宗教、個〜Interview with Justin Marler/ex SLEEP
(ex SLEEPのギタリストにして、現在はキリスト教/東方正教会の修道士であるJustin
Marlerへのインタヴューを通して、ハードコア・パンクと宗教の関係性、そして個の在り方について論じたテキスト by 鈴木智士氏)

●死んだ方がまし
(ポスト・パンク〜ニューウェイヴ、そして80年代の日本のパンク等からの影響を感じさせる”Tokyo Blue Days
Punk”:死んだ方がましへのインタヴュー by 北村友浩氏)

●DESENTERRADAS
(スペインのマヨルカ島で活動している女性5人組の”アフター・パンク”バンド:DESENTERRADASへのインタヴュー)

●VIVISEKTIO
(ポーランドの老舗ファンジンPASAZERのスタッフによるフィンランドのハードコア・バンド、VIVISEKTIOへのロング・インタヴュー。後編)

●PUNK IN AUSTRALIA
(オーストラリア・パンク・シーン・レポート/パート3。ラストとなる今回はパース、シドニー、そしてタスマニアのバンドやレーベル、レコード・ショップ等を紹介しています)

●DERANGED INSANE
(2000年に長野県上田市で結成されたブラジル人によるグラインド・コア・バンド:DERANGED INSANEへのインタヴュー by
Rafa/ex N.E.K、ex DARGE)

●LASHING SPEED DEMONS
(EL ZINE誌上で名前が挙げられた、”ハードコア・バンド以外のバンド”等をディスク・レヴュー形式で紹介 by 大越よしはる氏)

●ES GIBT KEIN WERT
(発行人によるディスク・レヴュー)

elzine19

07. October 2015 by sats
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