ツアー終えて

約2週間のActive Mindsツアーも無事終了。
元々そんなに思い入れのあるというか、きっと世代のせいだと思うが、一生懸命追いかけて聞いたバンドではないので、2人組だしライブはどんな感じなのだろうと最初はやや訝しんで見ていたが、何よりキャッチーな楽曲と、ステージの上でも下でも、音楽に対して、バンドの政治観、世界観に対してとにかく真摯なその姿勢は一緒に回っていてとても心地よかった。演奏は結構トチったりドラムのセットのドラミングはいい感じにロールなどの「曖昧さ」が残っていて、繰り返しライブを見ているうちにその洗練のされなさすらもどこか彼らのチャームポイントのようにも思えてきた。地元のバンドや見に来た人たちと進んで交流するようなタイプの外国人ではなかったけど、対バンはほとんどすべて見たようだし、見たバンドについての感想も教えてもらったりした(セットは松本で対バンしたSundownerと四日市でのContrast Atittudeが特にお気に入りだと言っていた)。各地でレコード屋に行って色々買い込んでいたが、よくあるアメリカのバンドのメンバーのように高いレア盤を買い漁るわけでもなく、100円や300円のコーナーをひたすらディグして、ジャンルなどまったく関係なしに聞いたことのないバンドを選んで買っていたのも素敵だった。

Active Minds @ 松本 Space Toto

さて、ツアーの総括のようなものは今回の企画者のリーダーさん(Out of Touch)に任せるとして、個人的に思ったことを。
今回は7カ所でライブがあったが、2日目の国分寺の公民館でのライブは機材から何から完全に自分たちで用意する、いわゆるDIYのライブだった。私が会場に着いた時は地下にあるその部屋にはまだ何もなく、これから機材を入れるところだった。聞けば公民館のレンタルも抽選はあるがお金はかからないそう。ライブハウスでのライブが主流の日本ではあまり無い類のライブで、同行していたJon Activeも印象に残ったと言っていた。
個人的には津山K2でのライブが一番感慨深く、昔のバンドで2004年に訪れて以来だったのであの川沿いの景色も何だか懐かしくすら感じた。津山のみなさんはとても気さくで、今までただ話す機会がなかっただけの既に気心知れたような知人もいて、出たバンドもどれもかっこよく、ヴィーガンのおにぎりを頂いた後にウシロダ工房に泊めさせてもらい、アメリカでしか見たことのない大きなTシャツプリントマシーンの横で一行は眠った。津山は、そこにいるみながサポーティヴで、自らの手で自分たちの空間を作り出しながら音楽を楽しんでいるという印象だった。

日本で海外のバンドのツアーを企画するのはなかなか大変で、いつも企画者は相当な負担を強いられるものだ。例えばヨーロッパでのツアーなどはもっとそのコミュニティに依拠しているというか、どんなバンドが来ても割と楽にツアーできる土壌が整っている。ライブする場所、宿泊する場所、食事がどんなところに行ってもきちんと用意され、特にスクワットのライブではそれら3点がスクワット内に揃っている場合が多い。ツアーに必須の運転手も、持ち込みの車で一日数十ユーロで行ってくれる人もいて(それを生業にしているというパンクスもいた)、ある種組織化されているというか、横のつながりでどんなツアーもそれなりにこなしてしまうような印象をいつも受ける。もちろんパンクやメタル、グラインドコアなど音楽の種類によって規模が多少変わってくるが、ヨーロッパにツアーに出ればそんなに金がかからないとヨーロッパばかりツアーしている欧米のバンドもいるようである。
まあそんなものはあくまで海の向こうで実践されているものでそれをそのまま踏襲できるものでもなく、逆に日本には日本の良さというのもあり、前も書いたかもしれないが例えば日本のバンドの演奏クオリティが高いと言われるのは、出音のよいライブハウス でやり慣れているという結果でもあると思う。やはりちゃんとしたバンドがちゃんとしたライブハウスで演奏すると、想像以上のものを見ることができるわけで。ヨーロッパなどでは時として20Wのコンボアンプでライブをしなければいけないこともあった。まあなので先述の欧米のやり方の「いい部分」を吸収できるところは吸収して、もっといろんなバンドが行き来できるようになれば、それに越したことはないのだろうと。
私も個人的に呼んでみたいバンドはまだまだたくさんいるのだが、やはりそれにかかる労力を考えるとどうしても萎えてしまう。まず2週間ほど休みを取れる仕事に就くというのがここでは難しく、その間無給でツアーをするというのも生活を逼迫する。もっと音楽ベースの生活が営めれば話は変わってくるのかもしれないが、ツアーの規模と収支のバランスという問題も出てくる。またそれで完全に生計を立てることは難しいだろう。ツアーの運転も眠たくなるのでなかなか難しいというか危ない(笑)。そもそも車もない・・・。まあ差し当たりは海外のバンドに日本の現状のやり方を見てもらい、欧米とは違うんだよと理解してもらうことの方が重要なのかもしれない。そんなことを繰り返し思った今回のツアーであった。

24. January 2013 by sats
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